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全国ご当地ラーメン

Gotouchi Raumen

東京ラーメン

概要

人口:781.3万人/軒数:2515軒

 現在の東京のラーメンを一言で語る言葉は無い。ご当地、ご当人、従来の進化型、完全オリジナルと、その多種多様さはまさに日本随一。いわゆる「昔ながらの東京ラーメン」は、豚骨や鶏ガラの澄んだスープに和風ダシを加え、縮れた麺を入れた物。日本全国に最も多く存在するこのスタイルの中で、麺の加水や形状、スープ材料などではもっとも中庸で標準的な物。

横浜から入ってきた中国の汁そばが、日本のラーメンへと変化した三大ポイントは、
1.麺を縮らせる
2.タレに醤油を使う
3.鰹、昆布などの和風ダシを加える
となる。この三点をもっとも早く実現したのが東京ラーメンだ。

切り歯 加水率(%) 一玉の分量(g) 形状 断面
20~24 33~36 130~150 ちぢれ
ストレート
スープ 鶏ガラ、豚骨を煮立たせずに取り、和風ダシをブレンド。醤油味が主流。
ネギ、チャーシュー、なると、ほうれん草、メンマ。

地元の主な店:萬福、春木屋、丸信、味の一、来集軒
首都圏の店 :ー
ラー博出店 :勝丸、(野方ホープ、げんこつ屋)

詳細

繊細な味わいが魅力の醤油、縮れ麺、和風だし
シンプルでオーソドックス

 東京ラーメンの草分けは、明治43年に浅草公園に開店した「来々軒」である。中華料理店はそれ以前から存在していたが、庶民を対象として、ラーメン、ワンタン、シュウマイなどをメーンとした店はこれが初めてであった。

 調理場では、南京町(今の中華街)から来た中国人のコックが腕をふるっていた。スープは鶏がら、豚骨に野菜でとり、麺は当初は引っ張ってのばす手打ちの拉麺(ラアミェン)。具は焼き豚にメンマと、きざみネギだけというシンプルなスタイルであった。昭和に入ったころから手打ち麺は次第に機械打ちへと変わっていったというこのスタイルが東京ラーメンの原形となる。

 東京ラーメンといえば、すんだ醤油味スープに細く縮れた麺が泳ぐ。具にはチャーシュー、メンマをベースに、なるとや海苔やホウレンソウなどが組み合わされて添えられる。ネギは主として白い部分を使う。どこか郷愁をそそるスタイルが、東京ラーメンのイメージである。

これが日本ラーメンの原点

 中国料理の麺はストレートが基本。東京ラーメンもストレート麺を使っていたはずだが、いつしか縮れ麺が主流となる。麺が縮れることによりスープのからみが良くなり、チリチリとした独特の触感が生まれた。

そして戦後になると、スープに煮干しや節物類などの和風だしを加える店も増え、次第に中国の麺料理から日本のラーメンへと姿を変えてゆくことになる。醤油、縮れ麺、和風だしという三点が、中国の麺料理と日本のラーメンの違いを決定づける三要素であると考えられる。そしてその三要素を兼ね備えたラーメンが東京ラーメンのイメージとラップする。

もう一度見直したい優しい味

 中国の麺文化が進化してラーメンとなったのは、まぎれもない事実だが、東京ラーメンには「ラーメンは日本の文化である」という主張が凝縮されているように思える。ラーメン店の数が年々増え続けている東京で、昔ながらの東京ラーメンを出してくれる店は逆に年々減ってきている。

 現状では、東京ラーメンというと、屋台のラーメンもしくはそば屋のラーメンといった感すらある。昭和40年代のサッポロ味噌ラーメンブーム、昭和60年代から平成にかけての豚骨ブーム、そして昨今のご当地ラーメンブームで東京は、全国の味のラーメンが楽しめるラーメンパラダイスと化した。

 行列店や人気ラーメン店のランキングを見ても、ご当地ラーメンが主力となっている。年々脂や辛さなど、インパクトを求める傾向が強くなっている中で、繊細な味わいの東京ラーメンを今一度見直して欲しいという思いである。

 東京ラーメンの草分け、浅草来々軒は店を閉めて久しいが、現在でも千葉の稲毛で来々軒の未えいが「進来軒」という名で店を開き、昔ながらの東京ラーメンを出している。