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全国ご当地ラーメン

Gotouchi Raumen

博多ラーメン

概要

人口:123.4万人/軒数:231軒

 東京、札幌と並ぶ日本三大ラーメンと言っても過言ではない。熊本と並んで、九州トンコツラーメンの知名度を全国的に跳ね上げた功労者でもある。元々は博多ラーメンと長浜ラーメンは別物だが、現在その差異はごく小さい。スープはほぼトンコツのみをグラグラと長時間炊き出し、髄のエキスを絞り出して脂を乳化させたこってりスープ。同じトンコツでも、部位や炊き出し時間によって風味が異なり、それがラーメンの個性となっている。麺は低加水の細麺。一説によると、長浜の魚河岸でラーメンを出すにあたり、せっかちな人に会わせて茹で上がりの早い細麺を採用したが、伸びやすかった為に早く食べきれる少量におさまり、そのかわり麺のみをお代わりする「替え玉」システムが出来たという。また、九州各地のラーメンはたいていニンニクを調味料に使うが、博多では生をおろしたり砕いたりして使うのが特徴的。

切り歯 加水率(%) 一玉の分量(g) 形状 断面
24~28 26~27 100~120 ストレート
スープ 強火でトンコツを煮立てた白湯スープで、鶏や海産物はほぼ全く使わない。臭み消しにニンニクや生姜を加える事もある。タレは塩ダレか薄口醤油。
ネギは万能ネギのみじん切り。チャーシュー、キクラゲなど。卓上薬味でおろしニンニク、紅生姜、ゴマなどが多い。

地元の主な店:元祖長浜屋、博多一風堂、一蘭、八ちゃん、ふくちゃん、箱崎だるま
首都圏の店 :なんでんかんでん、御天、金太郎、よかろうもん、博多一番
ラー博出店 :博多一風堂

詳細

豚骨スープに極細麺。満足のボリューム感
抜群のバランス ヤング層のハートつかむ

 豚骨を強火でたき出し、白く濁らせたスープに、加水率の少ないストレートの極細麺が泳ぐ。具はチャーシューに白ごまと紅ショウガ。ネギは緑色で細い博多万能ネギ。最近では辛子高菜を置く店も多い。

 チャーシュー以外は薬味といった感じで、いたってシンプルである。麺は100gぐらいで、ボリュームは少なめだが、麺を先に食べてスープを残し、そこにまた麺をお代わりする「替え玉」というシステムがあるのも博多流。

 豚骨を強火で長時間たくため、骨の髄からゼラチンなどが溶け出し、乳化して白濁する。このためスープは脂分も多く濃厚。脂っこさと豚のにおいを紅ショウガがさりげなく緩和する。

 極細の麺は水分が少ないため、スープを吸収しやすいが、ストレートなため、あまりスープを絡ませない。濃厚なスープに縮れ麺を使うと、スープが絡まりすぎて、しつこさが際立ってしまう。

 濃厚なスープとストレート麺は、博多流のバランスをとっている。

ほれこんだ味を一途に磨く

 福岡市に戦前からあった屋台の「三馬路」、昭和21年に店を構えた「博多荘」老舗のこの両店のスープは中国風の澄んだものであった。やはり戦後間もなく博多で○一という、うどんの屋台を引いていた津田茂さんは、兵隊として中国に渡っていた時、奉天(現在の潘陽)で食べた中華麺を売ろうと考えた。

 その時食べた白濁した豚骨スープは、アイヌ料理のソップであると開いていた。このソップの味が忘れられなかった津田さんは研究を重ね、現在の豚骨スープを創り出した。これが博多中に広がり、博多ラーメンというご当地ラーメンとなる。

 一方、魚河岸の長浜で昭和28年に榊原松雄氏が開業した「元祖長浜屋」は、名古屋で台湾人から教わった台湾料理をルーツとする。時間が勝負の魚河岸の人たちは気が短い。そのため、麺は次第に細くなった。細い麺はゆでのびが早いため、大盛りとは別に替え玉という麺をお代わりするシステムができたという。

 今では博多でも替え玉システムは取り入れられ、スープも臭みを少なくする工夫が加えられるなどして、博多ラーメンと長浜ラーメンの違いは、あまりなくなってきた。

強烈なインパクトで主役に

 昭和60年代から平成にかけて、博多ラーメンを中心とした一大豚骨ラーメンブームが首都圏に押し寄せた。50代よりも上の年齢層は、どうしても白濁した臭みのあるスープを嫌う傾向は強い。

 しかし、若い人たちは皆、ボリューム感のある豚骨ラーメンを好んで食べる。肉類や乳製品の摂取量の増加と、豚骨ラーメンの躍進が、足並みをそろえる傾向にあり、インパクトの強い味が若者に受けたと考えられる。

 東京で生まれた「ホープ軒系」の背脂をスープの上にふりかけたラーメン、横浜で生まれた豚骨醤油の「家系」ラーメン、そして、博多、熊本、鹿児島などのご当地豚骨ラーメンが束になり、インパクトの強い豚骨スープのラーメンは一大ムープメントを巻き起こした。

 昭和40年代に起きた札幌味噌ラーメン以来の大ヒットとなった。情報化も進み、ご当地ラーメンも出そろってきた感があり、これ以上のムープメントを起こせるラーメンは、現れないかもしれない。